総覧抄録ID : 160080
要約 : 沼田城跡は、三方を大規模な河岸段丘によって区画された沼田台地北西端に位置する城館跡である。沼田公園長期整備構想に伴う調査・保存整備事業により6年計画で調査を実施している。\n 令和2・3年度は、本丸堀跡を調査した。本丸堀の規模は幅28.1m以上、深さ7.1m以上、検出延長は60mで、堀の軸方位はN -72°-Eである。\n 堀底には破城に先立ち、礫敷道と土止め石積を構築していた。破城にともなって本丸堀内に建築材等を投棄する際に、堀内に散乱することを防ぎ堀底道を確保することをねらったものと考えられる。また、本丸堀北側法面から破城時に投棄された瓦が多量に出土した。\n 本丸堀より古い堀跡を確認した。出土遺物から、真田氏が沼田城の整備を開始した16世紀後半の年代が与えられ、大規模な本丸堀が整備される前の本丸虎口前に設置された馬出堀跡と考えられる。
遺跡名 : 沼田城跡
都道府県 : 群馬県
遺跡所在地 : 沼田市西倉内町
市町村コード : 10206
北緯(世界測地系) : 36.648611
東経(世界測地系) : 139.038888
主な時代 : 江戸
時代・遺跡種別 : 城館
主な遺構|主な遺構 : 本丸堀跡|土止め石積|礫敷道|馬出堀跡
主な遺物|主な遺物 : 瓦|陶磁器|金属製品|石製品
総覧URL : https://sitereports.nabunken.go.jp/142741
特記事項 : 破城に先立ち土止め石積と礫敷道を構築。破城時に投棄した瓦が多量に出土。本丸堀より古い馬出堀跡を確認。金箔瓦を2点確認。