奈良文化財研究所

159278-那珂遺跡群

文化財総覧WebGIS
総覧抄録ID : 159278
要約 : 那珂遺跡群は、福岡平野の中央部、那珂川と御笠川にはさまれた標高約9mの丘陵上に位置する。\n調査地は、那珂遺跡群の南東部に位置している。\n南西のⅠ区では、 古墳時代の道路の側溝、古代の区画溝・窪み、中世の井戸1 基 、 6・7 世紀代の住居跡・土坑、中世建物の基礎(地業) が検出された。\n東側のⅡ区では、6 世紀代の住居跡・掘立柱建物が検出された。\n南北にのびるⅢ区では、弥生時代の貯蔵穴1 基、 6世紀代の住居跡、10 世紀代の木棺墓1 基が検出された。\nまたⅡ区~Ⅲ区にかけては7 世紀後半の東西方向の溝を約60mにわたって検出した。溝は東に向かって傾斜しており、排水機能を有している。溝は東側隣接地では検出されていない。\n北西部のⅣ区では、Ⅰ区で検出された古代の区画溝の延長部が確認された。\n調査地は、那珂丘陵の最も東に位置している。7 世紀代の溝や土坑は、九州北部の飛鳥時代の様相を解明するうえで重要である。また銅剣鋳型は弥生時代の銅剣の製作にかかわる資料として、トリ形土製品は、古墳時代の祭祀の一端を示す資料として貴重である。\n各調査区の概要 \nⅠ区…西側 古墳時代の道路の側溝、古代の区画溝・窪み、中世の井戸1 基 ※青銅器鋳型    \n   東側 6・7 世紀代の住居跡・土坑、中世建物の基礎 \nⅡ区…6 世紀代の住居跡・掘立柱建物 ※鳥形土製品 \nⅢ区…弥生時代の貯蔵穴1 基 6 世紀代の住居跡、10 世紀代の木棺墓1 基 \nⅡ区~Ⅲ区…東側に傾斜する7 世紀後半の溝 \nⅣ区…Ⅰ区で検出された古代の区画溝の延長部を検出\n
遺跡名 : 那珂遺跡群
都道府県 : 福岡県
遺跡所在地 : 福岡県福岡市博多区那珂6丁目333番の1
市町村コード : 40132
北緯(世界測地系) : 33.565277
東経(世界測地系) : 130.437777
主な時代 : 弥生|古墳|飛鳥白鳳|奈良|平安|鎌倉|南北朝|室町|戦国
時代・遺跡種別 : 集落
主な遺構|主な遺構 : 貯蔵穴|溝(水路)|掘立柱建物|土坑|住居跡|木棺墓|中世建物の基礎(地業)
主な遺物|主な遺物 : 弥生土器|青銅器鋳型|トリ形土製品|須恵器|黒色土器|土師器|石斧|石包丁|瓦
総覧URL : https://sitereports.nabunken.go.jp/142234
特記事項 : 集合住宅の建設によって遺構に影響をうける箇所についての発掘調査を実施した。