奈良文化財研究所

148068-南山明地遺跡

文化財総覧WebGIS
総覧抄録ID : 148068
要約 : 南山城跡は、2つの櫓台、土塁、虎口(門)、掘立柱建物、集石等を配置した3つの曲輪を中心に、その周囲に切岸や、堀切、横堀、竪堀、畝状竪堀群等を掘削し防御を固めている。北斜面にはつづら折りの通路も確認した。また、各所に横矢が規格的に設けられているのが大きな特徴である。全長は100mを少し超える程度の小規模な山城であるが、大規模な造成工事が行われている。盛土の断面土層を検討することで、盛土の方法や切岸の法面処理、その角度を想定し、曲輪・土塁等の形状を復元した。また、土の運搬などに使う作業道を想定することで、築城工程を考察した。加えて造成に伴う切・盛土量を算出した。出土遺物は、その半数以上を座標値を記録し取り上げたことで、瓦が城の造成中に使用された可能性や、盛土の一部が西方の尾根筋から運搬されたことなどが明らかとなった。遺物の特徴から築城の時期は16世紀後半という以上に限定できないが、縄張りなどの特徴から、備中高松城水攻め前後と推定した。また、出土した土師器壺から築城以前に古墳時代前期の古墳が存在したことが確実である。\n 南山明地古墳群の4基のうち、2~4号墳と土坑墓等を調査した。4号墳第2主体部から鉄器(鉾・鎌・鍬先)と滑石製臼玉が出土した。時期は古墳時代前期後半から中期前葉と考えられる。\n 南山明地遺跡は、弥生時代中期の集落・墓地である。時期不明の土坑や被熱面も検出した。
遺跡名 : 南山明地遺跡
都道府県 : 岡山県
遺跡所在地 : 岡山県倉敷市船穂町柳井原1-1ほか
市町村コード : 33202
北緯(世界測地系) : 34.623055
東経(世界測地系) : 133.728055
主な時代 : 弥生
時代・遺跡種別 : 集落|墓
主な遺構|主な遺構 : 竪穴住居|土坑墓
主な遺物|主な遺物 : 弥生土器|石器
総覧URL : https://sitereports.nabunken.go.jp/129961
特記事項 :