奈良文化財研究所

144672-水草木遺跡

文化財総覧WebGIS
総覧抄録ID : 144672
要約 : 水草木遺跡は、あきる野市東半部に広がる秋留台地に立地している。JR 五日市線武蔵増戸駅の北方に広がる本遺跡は、北側の平井川・草花丘陵、南側の秋川・加住丘陵、西側の伊奈丘陵の三方を囲まれたその台地の西側最深部に位置し、約310,000 ㎡と広大な面積を有す。今回の調査区は遺跡のほぼ中央にあたり、若干の起伏を有す平坦部にある。\n 本遺跡は過去に3回の調査が実施された。平成3年に本遺跡調査会による調査(第Ⅰ次とする)、平成14・15 年の前原遺跡調査会による調査(第Ⅱ次とする)、平成26 年の本センターによる調査(第Ⅲ次とする)が行われ、今回が第Ⅳ次調査となる。いずれも道路整備事業に伴うもので、広大な遺跡の中を東西に横断する形で調査が行われた。第Ⅱ次調査においては、古墳時代前期の住居跡8軒と掘立柱建物跡2棟、第Ⅲ次調査では同時代の住居跡13 軒と掘立柱建物跡1棟が検出され、同時代の集落である事が判明した。今回の調査でも、古墳時代前期の住居跡8軒・掘立柱建物跡1棟・土坑などが検出された。第Ⅲ次調査地区とは約200 mほど離れているが、同様に住居跡群が分布している事から、規模の大きな集落になるものと思われる。\n 他には、縄文時代の陥穴土坑(Tピット)が検出された。第Ⅱ次調査でも検出されており、広大な台地を狩猟場として利用していた事が判明している。
遺跡名 : 水草木遺跡
都道府県 : 東京都
遺跡所在地 : 東京都あきる野市伊奈地内
市町村コード : 13228
北緯(世界測地系) : 35.733888
東経(世界測地系) : 139.258333
主な時代 : 縄文|古墳|古代(細分不明)|近世(細分不明)|近代(細分不明)
時代・遺跡種別 : 集落
主な遺構|主な遺構 : 陥穴土坑2基|土坑6基|ピット21基|住居跡8軒|掘立柱建物跡1棟|土坑3基|ピット|土坑2基
主な遺物|主な遺物 : 土器:深鉢早期前葉、中期前~後葉|石器:石鏃、石匙、打製石斧、剝片|土器:土師器甕・台付甕・壺・埦・鉢・高坏・器台|土製品:二次利用土器片|石器:砥石・台石|ガラス製品:小玉|陶磁器
総覧URL : https://sitereports.nabunken.go.jp/121941
特記事項 : 陥穴(Tピット)|古墳時代前期の集落\nガラス小玉出土|