奈良文化財研究所

138622-国指定名勝 懐徳館庭園

文化財総覧WebGIS
総覧抄録ID : 138622
要約 : 東京大学本郷キャンパスは、江戸時代を通じて加賀藩前田家の上屋敷であった。明治4年に公収され、文部省用地となり、加賀藩邸の南の一角に前田家は屋敷を構え大正時代まで居住する。前田家16代当主前田利為が天皇陛下行幸を念願し、明治40年に西洋館を建設した。その西洋館は後に東京大学に移管され懐徳館と名付けられる。今回修理及び調査が行われた石塀や煉瓦塀は懐徳館建設当時あるいは懐徳館庭園建設当時に建造され、かつての懐徳館庭園の様相を現代に伝える唯一の建造物と考えられてきた。\n 今回の調査では、煉瓦塀は当初の建造物であると思われることが判明したが、庭園の南側、民有地との境界である石瓶は、前田邸敷地である時から東京大学に移管された後でも敷地境界の変動により、また災害等により造り直されたことが判明した。\n 文献調査では、関東大震災後前田家所有の本郷邸と東京帝国大学所有の駒場他の土地と交換した際の史料「土地交換」により大正時代末の前田家本郷邸の様相が解明できた。
遺跡名 : 国指定名勝 懐徳館庭園
都道府県 : 東京都
遺跡所在地 : 東京都文京区本郷7-3-1
市町村コード : 13105
北緯(世界測地系) : 35.711
東経(世界測地系) : 139.7587
主な時代 : 近世(細分不明)|近代(細分不明)
時代・遺跡種別 : その他
主な遺構|主な遺構 : 懐徳館庭園煉瓦塀の基礎|石瓶の下部構造・配水管
主な遺物|主な遺物 : 磁器356|陶器372|炻器38|土器70|瓦101|金属製品49|銭貨2|ガラス製品63
総覧URL : https://sitereports.nabunken.go.jp/72674
特記事項 : 総点数1,104点 近世~近代\n懐徳館庭園において建設同時から遺存していた煉瓦塀の基礎構造を確認した。\n\n遺跡名かな:くにしていめいしょう かいとくかんていえん