総覧抄録ID : 137456
要約 : 中寺廃寺跡は集落から離れた標高675m~730mの山中に立地する山岳寺院である。創建時期は山岳仏教草創期である9世紀に遡る。建物跡は3~6棟ごとに4地区に分かれ、約1km四方の範囲に遺構が展開している。各地区においては集石・土壇・礎石を確認しており、寺院を構成する多様な伽藍が展開していたと考えられる。今年度は遺跡北東に位置する地区において、仏堂跡・僧坊跡と考えられる建物跡を調査した。仏堂跡においては基壇を伴う5間×3間の礎石建物跡を確認しており、礎石建物中央には修弥壇を支えたと考えられる礎石を確認した。僧房跡においては掘立柱建物跡を数棟し建物跡の柱穴からは西播磨産須恵器多口瓶が埋納状態で出土し、建物に伴う排水溝より越州窯系の青磁椀が出土し、これらの成果により山中への寺院展開の背後に大きな勢力が関わっていたと考えられる。また、既存調査成果とあわせ中寺廃寺跡伽藍の展開の変遷が明らかになりつつあり、山岳仏教草創期の山岳寺院の展開を考える上で重要な遺跡と考えられる。
遺跡名 : 中寺廃寺跡
都道府県 : 香川県
遺跡所在地 : 香川県仲多度郡琴南町造田3469-2
市町村コード : 37401
北緯(世界測地系) : 34.1252
東経(世界測地系) : 133.9148
主な時代 : 平安
時代・遺跡種別 : 社寺
主な遺構|主な遺構 : 掘立柱建物跡|礎石建物跡|土壇|溝状遺構|柱穴
主な遺物|主な遺物 : 須恵器|土師器|黒色土器|金属遺物|越州窯系青磁椀|須恵器多口瓶
総覧URL : https://sitereports.nabunken.go.jp/71977
特記事項 : 山林仏教草創期の山林寺院仏堂・僧房における発掘調査
地域 :