奈良文化財研究所

106478-博多遺跡群第193次

文化財総覧WebGIS
総覧抄録ID : 106478
要約 : 193次調査地点は博多遺跡群の南東隅部に位置する。本調査区は砂丘の尾根に近い部分に位置し、近隣の調査区では弥生時代中期以降の住居や甕棺墓が出土しており、古墳時代になると尾根の頂部に前方後円墳や方形周溝墓が築かれるようになる。8世紀後半~10世紀には西側300mの地点に1辺が100mの官衙が出現し、その周囲では竪穴式住居、土壙墓などの遺構と共に帯金具・石帯等の官衙関連遺物が出土する。\n 今回の調査では弥生時代中期以降の遺物が多く出土したが、確実に弥生・古墳時代に遡る遺構は確認できなかった。後世に削平されたものと思われる。検出した遺構の多くは古代末から近世にかけてのもので近世墓の他に中世の土坑、井戸、柱穴群などが出土した。また『聖福寺古図』に描かれている承天寺の3辺を囲む堀の可能性がある溝を確認することができた。
遺跡名 : 博多遺跡群第193次
都道府県 : 福岡県
遺跡所在地 : 福岡県福岡市博多区博多駅前1丁目
市町村コード : 40132
北緯(世界測地系) : 33.594722
東経(世界測地系) : 130.410833
主な時代 : 弥生|古墳|古代(細分不明)|中世(細分不明)|近世(細分不明)
時代・遺跡種別 : 集落
主な遺構|主な遺構 : 土坑|溝|井戸|墓
主な遺物|主な遺物 : 弥生土器|土師器|須恵器|貿易陶磁|近世陶磁
総覧URL : https://sitereports.nabunken.go.jp/54387
特記事項 : 調査区の大半は中世以来承天寺境内であった